メガネをかけ、スーツ姿でラップをする栃木県出身のラッパー・DOTAMA(どたま)さん。
DOTAMAさんは2017年に『ULTIMATE MC BATTLE』の決勝で、再々延長までもつれた末、悲願の優勝を飾っています。
そんなDOTAMAさんの経歴が異色だそうですね。
そこで今回の記事では、
・DOTAMAの炎上
・DOTAMAのメガネとスーツ
の3つのポイントに沿って、ラッパーDOTAMAさんについてご紹介したいと思います。
DOTAMAの経歴が異色!

DOTAMAさんの本名は福島数馬(ふくしま・かずま)さんで、栃木県佐野市の出身、1984年11月19日生まれの現在38歳で、3兄弟の長男です。
DOTAMAの名前の由来は、本名と一切関係なく、初めて結成したクルー「ドリルヘッド」を漢字にした「怒頭(どたま)」からきています。
DOTAMAさんの実家は教員一家で、両親・祖父は教員で、曽祖父はDOTAMAさんが通っていた小学校の校長だったとか。
DOTAMAさんの幼少期は厳しめの田舎の家で育ったため、真面目過ぎて融通が利かない子供だったそうです。
中学は地元の公立の佐野市立北中学校に入学し、この頃テレビのCMで流れたDragon Ash feat. Rappagariyaの『Deep Impact』に大きな衝撃を受け、HIPHOPにのめり込んでいきます。
進学校の栃木県立佐野高等学校(偏差値56)へ入学したDOTAMAさんは、部活は生徒会の会計で、ヤンキー文化的ヒップホップには染まりようがなかったと言います。
高校卒業後は大学へ進学せずに、地元・栃木県のホームセンターに就職し、約10年間サラリーマンとして勤務しています。
大学に進学しなかった理由は、大学で勉強するより、働きながら音楽する方が時間があると思ったからで、働きながら音楽を作る、歌うという生活を10年間続けていました。
DOTAMAさんは、朝8時に出社し、19時過ぎに退社してから、その後クラブに行ってオールナイトのイベントライブをして、帰宅して少し仮眠したらまた出社するというルーティンだったとか。
高校卒業後の2003年頃からMCバトルに出場するようになり、DOTAMAさんが20代後半に差し掛かったのを契機に音楽一本で挑戦する決意をし、2012年に脱サラし上京。

『戦極 MC BATTLE』第7章(2013年)及び第9章(2014年)で優勝、『UMB GRAND CHAMPIONSHIP』2013及び2015で準優勝、2017優勝など、数々のMCバトルで好成績を収めています。
DOTAMAさんは音楽活動以外では、栃木県のラジオ局で冠番組を受け持ち、舞台や映画へも出演しており、2021年には芸能事務所「太田プロダクション」に所属して芸能活動も展開しています。
DOTAMAは警察のキャンペーンで炎上!?

DOTAMAさんは2019年に歌手の吉田凛音さんと共に、警視庁の大麻乱用防止キャンペーン『I’m CLEAN なくす やめる とおざける』に参加しています。
この一件がヒップホップ界隈を中心にネット上で大炎上しています。
日本では大麻は違法ですが、海外では合法化される流れもあり、日本国内でも合法化を求めるなど大麻に対してリベラルな考えを持つ人が多く存在しています。
さらに、反権力志向のヒップホップリスナー達は、DOTAMAさんが警視庁のキャンペーンに出演したことに猛反発。
Twitter上ではDOTAMAさんに対して「こんな仕事受けたからには当然周りの草やってるラッパー全員警察にチクるんだよね?」などの批判の声が殺到したとか。
こうした事態にDOTAMAさんとも交流がある、『フリースタイルダンジョン』で“2代目モンスター”として活躍する呂布カルマさんも反応。
呂布カルマさんはTwitterで「個人的に反対したり、それを表明するのも自由だけど、警察の側に回ったり「撲滅」は明らかに行き過ぎだ」と。
個人的に反対したり、それを表明するのも自由だけど、警察の側に回ったり「撲滅」は明らかに行き過ぎだ。
— 呂布カルマ (@Yakamashiwa) April 18, 2019
さらに「俺は別に大麻の使用を擁護してる訳じゃない。そんなの個人個人の責任で勝手にやればいい。ただ余りに自分が育ってきたカルチャーやそこにいる人達への理解と配慮が足りないんじゃないのって事。善悪とか好き嫌いの話でもない」と綴っています。
俺は別に大麻の使用を擁護してる訳じゃない。そんなのは個人個人の責任で勝手にすればいい。
— 呂布カルマ (@Yakamashiwa) April 18, 2019
ただ余りにも自分が育ってきたカルチャーやそこにいる人達への理解と配慮が足りないんじゃないのって事。善悪とか好き嫌いの話でもない。
同じく『フリースタイルダンジョン』で“初代目モンスター”で、現在は進行役を務めるサイプレス上野さんも「吸わないラッパーの俺が久々に怒られる時期が来たな。やたら『吸う?吸わない?』とかラッパーはめんどくセー。それで地位確認すんなよ。ライブしに行ってんだよね。」と意見を表明していました。
また、Twitter上ではDOTAMAさんに対して「DOTAMA氏には期待したい」「警察の広報やることってダサいことなのかな?社会を良くしようと行動すること凄いかっこいいなと思う」など、賛否両論の状況が続いたそうです。
DOTAMAはなぜメガネとスーツ?

DDOTAMAさんは、メガネにネクタイ、スーツ姿という一般的なラッパーとは違った風貌をしています。
メガネにスーツというスタイルは、人生の大半を占めていたサラリーマン生活に由来し、脱サラした後もその時の人生観、ヒップホップへのマインドを常に持っていたいと思って、今もスーツを着てステージに上がっているそうです。
DOTAMAさんが脱サラするきっかけは、26歳の時に起きた東日本大震災だったとか。
生活が激変した人が多くいる中で、DOTAMAさんも将来を見つめ直す時間が増え、このままサラリーマンとして勤めながらサイドとして音楽をするのか、それとも音楽一本でやっていくのか考えるきっかけになったそうです。
その当時、DOTAMAさんは仕事は充実して業務の幅も増え、その中で並行して音楽を並行してやるのは「大丈夫なのかな?」と思い、挑戦してそのリアルを音楽に落とし込んでいこうと決心したとか。
そんなDOTAMAさんはサラリーマンの経験をもとに、『リストラクション~自主解雇のススメ~』や『社会人』など、働く人の立場に立った楽曲を多く発表しています。
いかがでしたでしょうか?
今後も益々話題となりそうなDOTAMAさんを、引き続き注目していきたいと思います。