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2021年10月に山梨県甲府市の住宅で50代の夫婦を殺害し、家に火を着けたなどとして殺人や放火の罪に問われている遠藤裕喜(えんどう・ゆうき)被告。
遠藤裕喜被告は当時19才でしたが、特定少年として初めて実名が公表され、その判決に注目が集まっています。
そんな遠藤裕喜被告には壮絶な生い立ちがあるようですね。
そこで今回の記事では、
の3つのポイントに沿って、遠藤裕喜被告についてご紹介したいと思います。
遠藤裕喜被告は2002年に生まれ現在21歳で、山梨県中央市の田舎町で育ちました。
遠藤裕喜被告の母親は2度の結婚を経験しており、1度目の結婚後、夫と幼い遠藤裕喜被告と共に、夫の実家で暮らしていましたが、義母との折り合いが上手くいかず、3人で家を出て新居に移り住みました。
ところが、遠藤裕喜被告が小学2年生の頃、実父が給湯器の窃盗で逮捕され、執行猶予の判決を受けて自宅に戻りましたが、事件は近所に知れ渡っていたとか。
そのことから母親と実父との関係は冷え切ってしまい、夫婦の会話もなくなり、遠藤裕喜被告が小学5年生の時に両親が離婚しています。
すぐに、母親はパート先で出会った男性と結婚し、この男性が養子縁組により遠藤裕喜被告の養父となり、小学6年生の時に妹が生まれ4人で暮らしていました。
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しかし、遠藤裕喜被告は再婚相手とも関係が悪く、家族が住む部屋の隣にもう1部屋借りて1人で生活する日々を送り、隣の部屋の笑い声を聞きながら、運ばれて来た食事を1人で食べていたそうです。
遠藤裕喜被告は中学1年生からいじめを受けて不登校になり、母親がチック症が出ていることに気づき小児科に連れて行くと、起立性調節障害と診断され即入院となっています。
中学2年の時には元々心臓が悪かった養父が亡くなっていますが、倒れる直前は暴力が激しくなり、遠藤裕喜被告の母親は「殴られて生活に限界が来ていた」と話しています。
ところが、遠藤裕喜被告は定時制高校へ進学すると心機一転頑張り、無遅刻・無欠席の優等生として評価され、先生の勧めもあって生徒会へ入り、後に生徒会長も務めています。
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遠藤裕喜被告が事件を起こした動機について、「家から逃げたかった」と明かしています。
遠藤裕喜被告は、2023年11月の裁判員裁判の被告人質問で「普段から疲れていて家から逃げたかった。夫婦の長女からの(交際を断る)LINEが後押しした」と事件の動機を始めて語りました。
遠藤裕喜被告は順調だった高校生活の中で、事件で亡くなった夫婦の長女Aさんと出逢い、生徒会の活動などを通じて一緒にいる機会が増えたことで、Aさんに好意を抱きます。
遠藤裕喜被告は「燃え上がるような気持ちが膨らんでいった。初めての感情だった。Aさんの姿を見る度に感情が高ぶり、付き合いたいと考えるようになった。」と明かしています。
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遠藤裕喜被告は好きだったアイドルのグッズや写真を処分し、Aさんに告白し交際を申し込みますが、すぐには返事をもらえなかったとか。
それでもLINE交換はできたため「今後の展開次第では、付き合うチャンスはあるかも」と考えていたそうです。
遠藤裕喜被告はその後も、Aさんと会うたびに食事に誘うなど積極的にアプローチしますが、その行動に恐怖を感じたAさんは交際を断り、LINEをブロックしています。
遠藤裕喜被告はAさんと連絡が取れなくなったことに、苛立ちと怒りが沸き上がり、Aさんを拉致して拷問し、肉体的と精神的に苦痛を与えて自分の怒りを晴らそうと考え始めます。
そして、遠藤裕喜被告はナイフや鉈などの凶器を購入するなど準備をし、Aさんを尾行して自宅の場所を特定し、Aさんの目の前で家族全員を皆殺しした上で、Aさんを拷問しようと計画し、今回の事件を起こしています。
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遠藤裕喜被告の判決は、2024年1月18日に甲府地裁で死刑判決が言い渡されました。
これは、特定少年への死刑判決が初めてとなりました。
裁判の経緯は、2021年10月に山梨県甲府市で夫婦が殺害され、その住宅が放火された事件で、遠藤裕喜被告(当時19歳)が殺人と現住建造物等放火など4つの罪に問われています。
弁護士側は行為を認めた上で、「事件当時は心身耗弱状態にあった」と主張しています。
2022年4月8日に遠藤裕喜被告は殺人などの罪で、甲府地方裁判所へ起訴され、これは改正少年法に基づき検察が「特定少年」として起訴後に実名を公表した全国初のケースとなりました。
その後、2024年1月11日に検察側は「謝罪や反省が無く、更生の可能性はない」として死刑を求刑していました。
そして、2024年1月18日、遠藤裕喜被告に対して死刑判決が言い渡されました。
いかがでしたでしょうか?
今後の遠藤裕喜被告の動向を、引き続き注目していきたいと思います。