ゴロフキンは、カザフスタンのプロボクサーで、元WBAスーパー・WBC世界ミドル級王者で、現在、IFB世界ミドル級の王者です。
ゴロフキンは、アマプロ時代を合わせて、ノックダウンやストップ負けの経験がない、世界中から注目される、圧倒的強さを誇る選手です。
そこで今回の記事では、
・ゴロフキンの強さの理由はパンチの強さ!
・ゴロフキンの強さの理由は生い立ちにも関係が!
の3つのポイントに沿って、ゴロフキンの強さの理由について、ご紹介したいと思います。
ゴロフキンの強さの理由は何?
出典元:Instagram@gggboxing
ゴロフキンは、ボクシング界のレジェンド的存在として、広く知られています。
元WBAスーパー・WBC世界ミドル級王者、現IBF世界ミドル級王者のゴロフキンは、世界タイトルを19回連続防衛した記録を持っています。
更に、世界戦を含めて23試合連続KO勝利の記録も持ち、アマプロを通じて、ノックダウンやストップ負けの経験がない、非常に打たれ強いのが、ゴロフキンの特徴です。
アマチュア時代には、世界選手権で優勝し、アテネオリンピックでは銀メダル獲得の経歴もあります。
ゴロフキンのこれまでの戦績と獲得タイトルは、次の通りです。
・アマチュア時代:350戦 345勝5敗
・プロ時代:42戦 40勝(35KO)1敗1分
【獲得タイトル】
・アテネオリンピック ミドル級 銀メダル
・WBOインターコンチネンタル ミドル級王座
・IBO世界ミドル級王座
・WBA世界ミドル級暫定王座(防衛0=正規王座認定)
・WBA世界ミドル級王座(防衛10=スーパー王座)
・WBA世界ミドル級スーパー王座(防衛9)
・WBC世界ミドル級暫定王座(防衛4=正規王座認定)
・WBC世界ミドル級王座(防衛4)
・IBF世界ミドル級王座(防衛4=剥奪)
・IBF世界ミドル級王座(2期目・防衛1)
【表彰】
・WBC 2015年度Champion of the year
ゴロフキンは、全階級で最強のボクサーを決める『パウンド・フォー・パウンドランキング』でも、1位に選出されており、交戦的なファイトスタイルに、本場のアメリカでも人気を誇っています。
では、ゴロフキンが何故こんなに強いのか、次で詳しく見ていきたいと思います。
ゴロフキンの強さの理由はパンチの強さ!
出典元:Instagram@gggboxing
ゴロフキンの強さの理由の一つに、パンチの強さが上げられます。
さらに、強いパンチが打てる理由もまとめてみました。
・バランスの強さ
・動きが省エネ
・距離を制御する能力
・圧倒的な運動量
それでは、詳しく見ていきたいと思います。
強さの理由①:パンチの強さ
プロ41勝1敗1分のゴロフキンは、90%という印象的なノックアウト率を誇っています。
ゴロフキンは、左ボディや右クロスを始め、あらゆるパンチに決定力を有しています。
特に、精度の高いジャブは、シャープで正確、非常に強力で、パワーパンチそのものです。
ゴロフキンのジャブは、スナップではなくプッシュするジャブで、ターゲットを通り抜けて相手の頭を押し戻すように見えます。
強さの理由②:バランスの強さ
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ゴロフキンのパンチ力が優れている理由に、バランスが崩れることがないことです。
ゴロフキンのパワーパンチは、相手を畳みかける位置に居ることを可能にしています。
ゴロフキンがそのような力でパンチが打て、外れたとしても良いバランスを保てる理由は、パンチの動きに必要な上半身をサポートするために、十分な足幅があるからです。
また、ゴロフキンはパンチをする際、体のバランスが傾かないように、常に重心を維持しています。
強さの理由③:動きが省エネである
ゴロフキンが持つ、忍耐、落ち着き、自信は、リング内でのエネルギー消費を節約でき、必要な瞬間に力を爆発させることができる方法です。
緊張し続けると体力を浪費してしまうため、ゴロフキンは試合前でも試合中でも、リラックスしています。
ゴロフキンのこの資質は、アマチュア時代に様々なファイティングスタイルや、ボクサーの動きへの対処を学んで来た事で、培われてきました。
これが、ゴロフキンは少ない力で相手に接近し、さらに、相手のエネルギーを消費させるのが得意である理由です。
強さの理由④:距離を制御する能力
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ゴロフキンの試合で効果的とされる能力の一つに、距離を制御できることです。
ゴロフキンは、常にパンチができる距離内にいることができ、これはパンチの浪費を避けたいファイターにとっては不可欠です。
ゴロフキンがパンチを放った後、多くの場合、相手は自分で戻ってこようとします。
しかし、ゴロフキンは、相手がパンチの範囲内に入って来れないように、リードアームを伸ばした状態で一歩後退しています。
ゴロフキンは、射程外に留まることができるだけでなく、背が高く腕の長い相手にも接近して攻めることができるのが特徴です。
強さの理由⑤:圧倒的な練習量
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2014年に、ゴロフキンと一緒に練習をしたことがある村田諒太さんは、ゴロフキンの練習量に驚いたと言います。
更に、「自分は練習量が多いと思っていたが、自己満足だった。」と言わせる程だったそうです。
ゴロフキンは、ストレッチだけでも40分かけて入念に行い、ミット打ちやスパーリング、腹筋などのトレーニング各種をこなし、村田諒太さんは想像を超える量だったと言います。
ゴロフキンのトレーニング動画がありましたので、ご覧下さい。
動画内でゴロフキンが行ったトレーニングメニューは次の通りです。
・ミット打ち
・サンドバッグ打ち
・スパーリング1
・スパーリング2
・シャドー
・縄跳び
・腹筋トレーニング
・首トレーニング
・トレーニング各種
ゴロフキンは、一緒にトレーニングをしていた村田諒太さんに、次のようにアドバイスをしたそうです。
「猛練習が君に自信を与え、君を強くする」
どんなことでも、生まれ持った才能もありますが、惜しまない努力こそが一番大切だと、改めて思いますね。
ゴロフキンの強さの理由は生い立ちにも関係が!
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ゴロフキンの強さの理由の一つに、生い立ちが関係しているようです。
ゴロフキンは、1982年、カザフ・ソビエト社会主義共和国(現・カザフスタン)の出身で、4人兄弟で双子の1人として生まれました。
ゴロフキンは、調度、ソ連崩壊の過程を経験しています。
父親はロシア人で炭鉱夫、母親は朝鮮人で、化学実験室で助手として働いていました。
ゴロフキンは、兄弟に触発されて、8歳の時にボクシングを始めています。
ゴロフキンが9歳の時、上の2人の兄がソビエト軍に入隊しており、政府は1990年に兄・ヴァッセム、1994年に兄・セルゲイの死を知らせてきたそうです。
そして、同じく9歳の時、ソビエト連邦が崩壊し、カザフスタンが独立国となるや、国の経済的および社会的状況は厳しくなり、生活が一気に極貧となってしまいます。
そんな逆境の中、14歳の時、双子の兄・マキシムがジムに連れて行き、本格的にボクシングを始める事になります。
兄・マキシムもまた、攻撃的なハードパンチャーで、ゴロフキンよりも技術面に優れていたそうです。
ゴロフキンと兄・マキシムは、重要なトーナメントで3回も、一緒に決勝へ進出をしています。
2004年のオリンピックのトライアルの時、兄・マキシムはゴロフキンがオリンピックに出場できるように、身を引いてくれたそうです。
その後、2006年に、ゴロフキンは危険を冒してカザフスタンを離れてプロへ転向し、兄・マキシムは両親の世話と、ゴロフキンの経済的利益の為に、カザフスタンに残っています。
こうして厳しい環境の中を過ごしてきた経験から、ゴロフキンの勝負に打ち勝つ強い精神力が、培われて来たと言っても過言ではないと思います。
★村田諒太さんとゴロフキンのファイトマネーについての記事は、こちらをご覧ください。
★村田諒太さんに関する記事は、こちらをご覧下さい。
いかがでしたでしょうか?
今回は、村田諒太さんと対戦するゴロフキンの強さの理由をご紹介しました。
今後も活躍が期待されるゴロフキンを、引き続き注目していきたいと思います。