7月2日に北海道札幌市の繁華街ススキノのホテルで、頭部のない男性の遺体が発見される事件が起きました。
犯人は被害者男性の頭部をスーツケースに入れて、持ち帰ったとされています。
ススキノ頭部なし遺体事件の犯人はいったい誰なのでしょうか？
そこで今回の記事では、
・【ススキノ殺人事件】の被害者
・【ススキノ殺人事件】の首を切断した理由
の3つのポイントに沿って、ススキノ殺人事件についてご紹介したいと思います。
【ススキノ殺人事件】犯人は誰？
ススキノ頭部なし遺体事件の犯人は、現在のところ特定されていません。【下記に追記あり】
犯人に繋がる情報としては、
・大きな帽子を被っていた
・小柄な人物
・大きな黒いスーツケースを持っていた
・女性の声
・ホテルを出る際は、黒っぽい服にリュックを背負っていた
といったことが浮上しています。
犯罪心理に詳しい札幌国際大学の元教授の話によると、「男性の可能性が大きい」としたうえで「一般的に女性が1人で男性を殺害し、首を切断するのは難しい」と述べています。
また、道具がないと頭部の切断は困難であるため、計画的な犯行であり、一緒にホテルに入ったという点から「顔見知り」か、あるいは「殺す目的で相手を探していた」という特殊な人物である可能性もあるとしています。
さらに、犯人は、殺害から頭部切断まで3時間半以内で済ませていることから、動物の解体を経験したことがあるか、人体の知識があったことなどが推測されています。
犯人と思われる人物は、翌7月2日の午前2時過ぎに「1人で先に出ます」と言ってフロントに連絡し、入室時とは違う服装に着替えて退出し、スーツケースを引きながら立ち去っています。
現在、捜査本部は240人体制で周囲の防犯カメラなどを調べ、犯人の足取りを追っています。
その後の捜査で警察は、犯人は「比較的若い女性」であるとの見解を強めていることが分かりました。
【2023年7月24日追記】
札幌中央署の捜査本部は7月24日に、死体損壊、死体領得、死体遺棄の疑いで、被害者の知人で札幌市厚別区厚別南2に住む、職業不詳の田村瑠奈容疑者（29歳）ら2名を逮捕しました。
田村瑠奈容疑者の父親・田村修容疑者は医師で、田村修容疑者が現場付近に車で瑠奈容疑者を送り届けた他、瑠奈容疑者が頭部を切断した後にホテルから逃走する際、車に乗せて逃走を手助けしたとみられています。
さらに7月25日には田村瑠奈容疑者の母親の田村浩子容疑者も、死体損壊、死体領得、死体遺棄の疑いで逮捕されました。
★犯人の田村瑠奈・修・浩子容疑者に関する記事はこちらをご覧ください。
広告の下にコンテンツが続きます…。
【ススキノ殺人事件】被害者が特定！
ススキノ頭部なし遺体事件の被害者が特定され、北海道札幌市恵庭市の会社員・Aさん（62）と判明しました。
7月3日にAさんの妻から行方不明届が出され、自宅に残された指紋などが一致したそうです。
被害者のAさんは、事件の直前の7月1日の夜、ススキノ近くで行われたディスコのイベントに、午後4時から午後10時まで1人で参加し、現場から逃げた人物と周辺で15分前に落ち合っていたことが分かっています。
このイベントは4年振りに開催され、40代～60代くらいが1000人ほど参加しており、70年代から90年代を中心としたディスコの曲で、昔を懐かしみながら踊るイベントで、中には仮装する人もいたそうです。
後の捜査では、Aさんはショートヘアに白いカーディガンのような服と、下は黒のロングスカート姿で白いバッグを持っていたそうで、女性のような服装だったと分かっています。
イベント参加者の男性は、Aさんは「目立っていた」とといい、レディーガガの仮装のようで光沢のある服に、光るバッグを背負っていたそうですが、帰り際には元の服装に着替えていたとか。
Aさんは、7～8年前から週末にススキノの街に繰り出しており、通称『トモちゃん』と呼ばれ、女装のクオリティが高く、お化粧もバッチリで、服装はナチュラルなお洒落な女性そのものだったそうです。
しかし、本人は「女装はするけど、好きなのは女の子」と話していたと言います。
Aさんの知人によると、今年の春頃に浦仁志さんが「彼女なんです」とスマホの写真を見せてくれ、その彼女はクラブで知り合った、20代から30代の目鼻立ちがハッキリした、ハーフ顔の美女だったそうです。
Aさんの知人によると「今思えば、酔った女性の胸を触ったり、キスをせがんだり、LINEでしつこくデートに誘ったりして、トラブルの芽がいくつもあり、出入り禁止の店もあった」と話しています。
Aさんはこの日、家族に行き先を告げず自家用車でススキノに向かっており、北海道警はAさんの車をホテル近くの駐車場で発見、押収しています。
車内には財布や携帯電話は残されておらず、遺書は車内や自宅にもなかったそうです。
広告の下にコンテンツが続きます…。
1日夜に撮影された防犯カメラには、Aさんと女性のような恰好をした人物が、それぞれ1人で歩いているのが写っており、その後、2人は近くで合流したとみられています。
ホテルの防犯カメラには、Aさんが別の人物と2人で客室に入り、その後、この人物が1人でフロントを通って出て行く姿が写っていました。
その後、チェックアウトの午前11時間が過ぎても男性が出てこなかったため、午後3時頃に従業員が部屋に入ったところ、浴室で頭部のない男性の遺体を発見しています。
Aさんの致命傷は体への刺し傷で、抵抗した場合にできる「防御創（ぼうぎょそう）」はなく、血痕は浴室に集中していることから、Aさんが浴室で無防備な状態で不意に襲われ殺害された可能性があるようです。
Aさんは、苫小牧市の工業高校を卒業後、アメリカの農機具メーカーに就職し、東京と旭川で勤務し、奥さんと結婚後2人の子供に恵まれますが、その子供は病気がちで入退院を繰り返していたそうです。
奥さんも看病疲れから体調を崩すこともあり、Aさんは心労が絶えなかったといいます。
その後、Aさんが農機具会社を辞め、一家は27年程前に、Aさんの両親が住む北海道恵庭市の実家に家族4人で引っ越してますが、しばらくして実家を出て家族4人で暮らし始めました。
Aさんの両親は随分前に認知症になり、2人とも今は施設に入所しているそうです。
Aさんについて近所に住む女性は「町内会の役員として、嫌がる人がいる中まじめにやってくれた」といい、製造会社で10年一緒に働いた元同僚の男性は「ちゃんとした人だった」と振り返っています。
広告の下にコンテンツが続きます…。
【ススキノ殺人事件体】首を切断した動機は？
ススキノ頭部なし遺体事件で、司法解剖の結果、浦仁志さんさんの死因は出血性ショックで、死亡後に首が切断されています。
元警察関係者は過去の例から首を切断する動機として、次のように述べています。
・遺体を運びやすくするために、全身をバラバラにするする過程において、人間らしさを消すために頭部を切断
・被害者の身元特定を遅らせるために頭部を持ち去る
・何らかの愛情、愛おしさで持ち帰る
今回の場合、遺体が保管できる自宅ではなく、長期滞在できるホテルでもないため、予め切断する道具を持ち込んだと思われています。
身元が特定できないように被害者と話がついていた嘱託殺人や自殺幇助か、非常に強い殺意をもっての計画的な犯行とも考えられています。
広告の下にコンテンツが続きます…。
その後の取材で、田村瑠奈容疑者の祖父が証言しており、この事件の動機は、Aさんの性的嗜好にもとづいた「不同意性交」かもしれない可能性が浮上しています。
瑠奈は結婚もしたことないし、男が大っ嫌いなんさ。私が知る限り家族以外の男に気を許しているのを見たことないからな。そういう特殊な性格を持った子なんだ。そうだよ、瑠奈は襲われてるんだよ。相手が女の格好してたから瑠奈は女だと思ってたの。それで2人でいいところあるから行こうって言われてラブホテルに入って、入った途端に相手は男になったわけさ。出会ったのはカラオケなのかディスコなのか、そういうところだと聞いています。
引用元：集英社オンライン
祖父の話では、修容疑者とその妻がAさんと話し合った末、Aさんが「もうやらない。二度と姿を見せない」と言ったため、表沙汰にせず「自分たちで決着をつけた」と言っていたそうです。
しかし、その約束を破り、Aさんは再び瑠奈容疑者に連絡を取ってきたそうで、祖父は「瑠奈が会いに行ったのは正直殺すつもりだったと思う」と話しています。
その後の捜査関係者の話では、瑠奈容疑者は自分の性自認をどう認識していいか分からない部分があって悩んでいたようで、そういった関係のイベントに出入りしており、そうした中でAさんに出会ったとみられています。
そして、瑠奈容疑者はAさんに何らかの動画をスマホで撮られていたようで、それもあってAさんと複数回会っていた可能性があり、父親の修容疑者も動画については認識していたようです。
祖父が「不同意性交」を含めた一連の顛末を、修容疑者の妻から聞いたのは逮捕当日の7月24日だったそうです。
その田村修容疑者の妻・浩子容疑者も、自宅に頭部があるのを認識していたなどの疑いで、7月25日に同じ容疑で逮捕されました。
浩子容疑者は「娘が男性から暴行され、トラブルになっていた」という趣旨の供述をしているそうです。
その後の報道で、瑠奈容疑者と被害者のAさんは、5月下旬ごろに知り合っていたことが分かり、出会いから約1ヵ月後に事件が起きており、Aさんと田村一家が短期間でトラブルになり事件に発展したとみています。
犯人の動機など詳細については続報を待ちたいと思います。